【本記事を読むと・・・】
・今、流行っているポカリのCMのバズり理由が分かる!
・この記事だけのオリジナルアイデアだから、新鮮!
・マーケティングや演出分析の手法が学べる!
この世界は何から出来ているのか。
火?水?空気?
どれも違う。正解は「広告」だ。
この世の全ては「広告」なのだ。この記事を読むあなたでさえ、歩くメディアとして、広告活動を無意識に行っている。
そうした群雄割拠の広告世界において、存在感を示すポカリスエットのCM。
現に、オフィシャルのツイートは大バズりしている。
本記事では、この新ポカリCMがなぜバズることができたのかを徹底分析していく。今日からあなたも、単なる消費者を抜け出そう。
(文=仁大ばなし)
女優の若さとターゲティング
さて、今回は新ポカリのCMが、なぜバズったのかを分析するという企画をやっていきたいと思います。
では、早速Shunくんのアイデアを聞いてみましょう。
今回は理由を二つ持ってきています。
一つ目は「若い女優を使っているから」です。
その心は?
若い女優さんを起用するということは、それだけCMのターゲティングがしっかりと行えているということです。
主演の中島セナさんは、15歳とのことでした。
新ポカリのCMは、演出からも分かるように、確実に「高校生」の層に向けられた広告なんです。
そんな若かったんですね・・・
そうなんです。
極端なターゲティングを行うのは、経営学的にもメリットが大きいんですね。
確か、Twitterのリプ欄に
「高校生しか飲んじゃいけないのか!」
って言っている人がいましたもん。
つまり、視聴者側もそれほどに認識できるくらい、絞り込まれたターゲットということですね。
その方が、消費者もポカリスエットを飲むときに、「青春感」をイメージしやすいっていうのはあるでしょうね。
楽曲プロモーションの巧みさ
二つ目の意見は何ですか?
二つ目のバスった理由は「楽曲プロモーションの巧みさ」です。
確かに曲は重要ですもんね。
そうなんです。
あのCM曲(『BLUE SOULS』)は、A_oというアーティストにより製作されています。
ボーカルは、アイナ・ジ・エンドでしたっけ?
はい。
ただ、CM公開当初は、このA_oというアーティストが何者なのか、全く明かされていませんでした。
あ!そういう売り出し方をしていたんですね。
このシークレット感が、人々の興味を誘ったというのは、CMバスの大きな要因の一つでしょうね。
ミステリアスには、誰しもが惹かれますから。
その通りですね。
上手いことやられてしまいました。
曲自体にも、バズりの理由はありそうですか?
やはり、あの曲はアップテンポかつダンスミュージック的なので、多くの人がノれて、親しめる歌ですよ。
聴き馴染みやすい曲ゆえのバズというのも、ありそうですね。
「日本人」を叩き起こし、寄り添う演出
仁大さんは、なぜ新ポカリのCMがバズったと考えているんですか?
僕は、ひとえに「演出の奥深さ」がバズの理由だと考えています。
と、言いますと?
例えば、CMの前半部分。
めちゃくちゃ、道がウネっていましたよね。
こじつけかもしれませんが、僕にはあれが「山あり谷あり」の描写に思えたんです。
あ〜確かに!
特に、このコロナ禍にあって、みんな人生には「波」があるということを再認識していると思います。
そこを突き刺すようなこのCMのメッセージ性が、バズの理由の一つだと思います。
もう一つ、演出に関して付け加えておくと、最初部分の色々な高校生たちtが廊下にいて振り返るシーン。
あれはすごいなと思いました。
あそこにも、何か意味を見出したんですか?
あの廊下にいた高校生は、多種多様な格好をしていました。
バスケのユニフォームもいれば、剣道着、制服もいる。
あれだけいれば、どんな層の視聴者も、そのいずれかには感情移入ができると思うんです。
あの中に、自分がやっていた部活の格好をしている人がいたら、意識はしてしまうでしょうね。
そこがまず、スタートラインです。視聴者みんなが、廊下の高校生に感情移入する。
そして、主役の女の子が逆走し始める。
他人が右を向けば、自分も右を向くという日本社会において、彼女のような存在は非常に目立ちます。
その一方で、誰しもがそうした「逸脱」に少なからず、憧れがあるはずです。
新ポカリCMはその日本人特有のジレンマを呼び起こしているんじゃないでしょうか。
めっちゃ考えてるwww
ポカリのCMだから
仁大さんの二つ目の理由は何ですか?
これは身も蓋もないんですが
「ポカリのCMだからバスった」という理由です・・・
わお。
良い作品を掘り出してくると、SNSではバズったりするわけです。
実際、一番最初にこの新ポカリCMに言及した人のツイートは、伸びてたし。
なるほど。
正直、僕たちの頭の中には「ポカリのCM=良い」っていう固定観念ができてしまっているじゃないですか。
そこにつけ込んだ安易な拡散行動というのが、このバズの根幹を支えていると僕は見ています。
本当に身も蓋もないですが・・・
でも、真実味はありそうです。
バズったか否かが、売り上げや認知度に大きく関わる現代では「ブランド力」が一層求められているのかもしれません。
「青」で統一された美しき世界観
この意見は、今話していて思いついたんですが、新ポカリのCMって異常なほどの「青」で溢れてませんか?
確かに各所に「青」が見受けられますね。
今数えてみただけでも、たくさんの「青」が連想できましたよ。
・「青春」の「青」
・主題歌を歌う「A_o」(エーオー)をローマ字読みすると「青」
・ポカリのラベルも「青」
これは明確な演出意図がありそうですね。
ですね。
加えて、世界がコロナ禍で「ブルー」になっているというのもあるでしょうね。
感性が爆発しているじゃないですか・・・
サムライブルーというように、青は日本人にとって、国民的な色という認識も強いでしょうからね。
なるほど!
一つのCMの中に、多種多様な「青」が潜んでいたというわけですね。
演出、恐るべし・・・
編集長まとめ:私たちの時間は値千金である
地上波テレビを見る上で、私たちは追加的に金銭を支払う必要はない。
それはなぜか。
その理由はズバリ、我々の脳みそと時間を、広告に売り捌いているからだ。
無料でテレビを見れているわけではない。
私たち自身を売り物にして、その対価をエンタメやニュースという形で受け取っているのだ。
果たして、このままでいいのか。
人生100年時代と呼ばれる現代において、我々は何百時間、広告に売り払うのだろうか。
我々には権利がある。
広告に費やすその何百時間を「学び」へと昇華させる権利がある。
本記事で見せたように、一つのCMだけでも、これだけの議論・学びを得ることが可能なのだ。
ただ、受動的に広告を植え付けられているようでは、もったいない。
自身の中で噛み砕いて、将来へ蒔く種子としようではないか。
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